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産褥熱とは?原因・症状・治療法・予防策を徹底解説!

公開日: 2025.02.21 / 最終更新日時 : 2025.02.21 ミスコンレポート&コラム

出産後のママを悩ませる高熱や体調不良。

もしかすると、それは「産褥熱」かもしれません。

産褥熱は、産後10日以内に38℃以上の発熱が2日以上続く状態を指します。

多くの場合、感染症が原因であり、早期の対応が重要です。

この記事では、産褥熱の原因、症状、検査方法、治療法、そして予防策について、詳しく解説します。


産褥熱とは?いつまで続く?

産褥熱の定義

産褥熱とは、分娩後の女性が発症する発熱性疾患の一つです。

産後10日以内に、38℃以上の発熱2日以上続く場合に診断されます。

産褥熱の主な症状

産褥熱の症状は、発熱だけにとどまりません。以下のような症状が現れることがあります。

  • 高熱(38℃以上)

  • 下腹部痛子宮の圧痛

  • 悪露(おろ)の悪臭

  • 発汗寒気

  • 頻脈(心拍数の増加)

  • 倦怠感(体のだるさ)

産褥熱はいつまで続くの?

適切な治療を行えば、産褥熱の症状は3~5日程度で改善します。

しかし、感染の程度によっては長引くこともあるため、早めの受診が大切です。


産褥熱の原因は?

産褥熱の主な原因は、産後の免疫力低下細菌感染です。

以下の5つの要因が大きく関わっています。

  • 免疫力の低下 出産は体に大きな負担をかけるため、産後は免疫力が低下し、細菌感染のリスクが高まります。

  • 胎盤遺残(たいばんいざん) 通常、出産後は胎盤や卵膜が完全に排出されますが、一部が子宮内に残ると感染の原因になります。

  • 子宮内膜剥離不全 子宮内膜が完全に剥がれず、一部が残ることで細菌が繁殖しやすくなります。

  • 膣出血 分娩時に膣や会陰にできた傷口から細菌が侵入し、感染を引き起こすことがあります。

  • 細菌感染

産道や子宮内膜の感染

帝王切開の手術跡からの感染

会陰切開や縫合部の感染

これらの要因が複合的に関わり、産褥熱を引き起こすことがあります。


産褥熱の検査方法

産後10日以内に高熱が続いた場合、医師は以下の検査を行い診断します。

内診・超音波検査

子宮の腫れや圧痛を確認し、感染の可能性を調べます。

血液検査

白血球数や炎症マーカー(CRP)の数値をチェックし、感染の有無を判断します。

細菌培養検査

子宮内や膣分泌物の細菌検査を行い、感染源を特定します。

これらの検査結果をもとに、適切な治療が行われます。


産褥熱の治し方|治療法と回復のポイント

産褥熱の治療には、抗生剤の投与感染源の除去が重要です。

  • 抗生剤による治療

    • 軽症の場合:経口抗生剤を処方し、自宅で安静

    • 中度以上の場合:入院し、点滴で抗生剤を投与

  • 母乳育児中の方は、抗生剤の影響が気になるかもしれません。しかし、母乳に移行する量はごくわずかなため、過度な心配は不要です。服用開始から2~3日で症状が軽くなるケースが多いです。

  • 子宮内の清掃 胎盤遺残や子宮内膜剥離不全が原因の場合、医師が子宮内を清掃し、感染源を除去します。


産褥熱の予防方法

産褥熱は、適切なケアを行うことで予防できます。

産後の体は非常にデリケートな状態なので、感染症を防ぐために以下のポイントを意識しましょう。

  • 外陰部を清潔に保つ

    • 悪露パッドや下着をこまめに交換する

    • シャワーでデリケートゾーンを清潔にする

  • 手洗い・衛生管理を徹底 授乳前後やトイレの後に手洗いを習慣化しましょう。

  • 体を冷やさない&免疫力を維持

    • バランスの良い食事を摂る

    • 十分な睡眠をとる

    • ストレスを溜めない

  • 異変を感じたらすぐに受診

    • 悪露の臭いが強い

    • 膣の傷が赤く腫れている

    • 38℃以上の熱が続く

これらの症状がある場合は、すぐに医師に相談しましょう。


産褥熱でも授乳はできる?

産褥熱にかかった場合でも、母乳を通じて赤ちゃんに感染することはありません

母乳には免疫物質が含まれているため、むしろ赤ちゃんの健康を守る役割があります。

授乳時の注意点

  • 水分補給をしっかり行う(母乳の分泌を維持しましょう)

  • 体力が辛いときはミルクと併用する

  • 授乳前に手洗いや消毒を徹底する

高熱で体力が低下している場合は、無理せずミルクを取り入れることも選択肢の一つです。

授乳中は特に脱水になりやすいため、意識的に水分補給を行いましょう。

無理をせず、自分の体調を最優先にしてください。


【まとめ】産褥熱を防ぎ、安心して産後を過ごそう

産後は赤ちゃんのお世話で忙しくなりますが、ママの健康が最優先です!

こまめな水分補給と衛生管理をしっかりとしていきましょう。

それでも体調に少しでも異変を感じたら、すぐに医師に相談することが大切です。


産褥熱に関する統計データ

  • 日本では、約1~5%の産褥婦が産褥熱を発症すると言われています。(出典:日本産婦人科医会)

  • 産褥熱の原因菌として最も多いのは、溶連菌大腸菌などの細菌です。(出典:日本感染症学会)

これらの統計データからも、産褥熱は決して珍しいものではないことが分かります。しかし、適切な予防と早期の対応によって、重症化を防ぐことができます。

産褥熱に関する最新情報

近年、産褥熱の予防や治療に関する研究が進んでいます。

  • プロバイオティクスの摂取が、産褥熱の予防に役立つ可能性が示唆されています。(出典:海外の医学論文)

帝王切開後の感染リスクを低減するための、新たな手術法や抗菌薬の使用法が研究されています。(出典:日本の産婦人科専門誌)


この記事を書いた人

山下 こうすけ

わくわくボディクリニック代表 | 美容・健康業界の第一人者

2003年、セラピストとしてキャリアをスタートし、2010年に「わくわくボディクリニック」を創業。

独自に開発した20年以上の研究に基づく施術メソッドが高く評価され、現在では年間15,000人以上が来店する人気サロングループへと成長を遂げる。

また、その高い専門性と技術力が評価され、ミス・ジャパンの審査員も担当。

美容・健康に関するセミナー講師として、多くの女性の美と健康をサポートし続けている。

現在も施術の最前線に立ちつつ、最新の美容・健康トレンドを取り入れながら、多くの女性の「美」と「健康」をサポートし続けている。

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