産後の頭痛、いつまで続く?原因と和らげる方法、予防策まで徹底解説
出産は、女性にとって人生における大きな喜びであると同時に、心身に大きな変化をもたらします。
その変化の一つとして、多くの産後ママが経験するのが産後の頭痛です。
「いつまでこの頭痛は続くんだろう?」 「これって普通のことなのかな?」
そんな不安を抱えている方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、産後の頭痛の原因から、和らげる方法、さらには予防策まで詳しく解説していきます。
あなたの不安を少しでも和らげ、快適な育児生活を送るための一助となれば幸いです。
1.産後の頭痛はなぜ起こる?主な原因と種類

産後の頭痛は、ホルモンバランスの変化、睡眠不足、疲労、ストレスなど、複数の要因が絡み合って発生することが多いです。
まずは、どのような原因が考えられるのか、そして頭痛にはどのような種類があるのかを見ていきましょう。
1-1.ホルモンバランスの急激な変化
出産後、妊娠中に増加していた女性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)が急激に減少します。
このホルモンバランスの大きな変動が、頭痛を引き起こす主要な原因の一つと考えられています。
特に、エストロゲンの減少は偏頭痛と関連が深いとされています。
1-2.睡眠不足と疲労の蓄積

生まれたばかりの赤ちゃんとの生活は、想像以上に睡眠不足と疲労を伴います。
数時間おきの授乳やおむつ交換、夜泣きなどで、まとまった睡眠を取ることは非常に難しいでしょう。
1-3.ストレスと肩こり・首こり

慣れない育児、パートナーとの関係、経済的な問題など、産後はさまざまなストレスを抱えやすい時期です。
ストレスは、心だけでなく体にも影響を及ぼし、特に肩や首の筋肉を緊張させ、緊張型頭痛の原因となることがあります。
授乳や抱っこで同じ姿勢を長時間続けることも、肩こりや首こりを悪化させる要因となります。
1-4.授乳による脱水
母乳育児をしている場合、授乳によって体内の水分が失われやすくなります。
軽度の脱水状態でも、頭痛を引き起こすことがあります。意識的に水分補給を心がけることが大切です。
1-5.産後うつ病の可能性
産後の気分の落ち込みや不調が2週間以上続く場合は、産後うつ病の可能性も考えられます。
産後うつ病は、気分の落ち込みだけでなく、不眠や食欲不振、そして頭痛などの身体症状を伴うことがあります。
もし、頭痛と同時に精神的な不調を感じる場合は、医療機関への相談を検討しましょう。
2.産後の頭痛、種類別の特徴と対処法

産後の頭痛には、主に以下の2つのタイプがあります。
ご自身の頭痛がどちらに当てはまるかを知ることで、より適切な対処ができるようになります。
1.緊張型頭痛
特徴
頭全体が締め付けられるような痛み
後頭部から首筋にかけての痛みや重だるさ
肩こりや首こりを伴うことが多い
吐き気やめまいはあまり伴わない
対処法
温める: 蒸しタオルや温かいシャワーで首や肩を温め、筋肉の緊張を和らげます。
ストレッチ:
軽い首や肩のストレッチを行い、血行を促進します。
マッサージ: 家族に肩や首を優しくマッサージしてもらうのも効果的です。
適度な休憩:
短時間でも良いので、横になったり目を閉じたりして体を休めます。
2.偏頭痛
特徴
ズキンズキンと脈打つような痛み
こめかみから目の奥にかけての痛みが多い

光や音に過敏になる
吐き気や嘔吐を伴うことがある
体を動かすと痛みが悪化する
対処法
安静にする: 薄暗く静かな場所で横になり、目を閉じて安静にします。
冷やす: 痛む部分を冷たいタオルや冷却シートで冷やすと、血管の拡張を抑え痛みが和らぐことがあります。
カフェイン:

少量であれば、カフェインが血管を収縮させ、痛みを和らげる効果がある場合があります。(ただし、授乳中の摂取量には注意が必要です。)
睡眠: 規則正しい睡眠を心がけ、睡眠不足を避けることが重要です。
3.産後の頭痛を和らげるセルフケアと予防策
産後の頭痛は、日々の生活習慣を見直すことで、ある程度予防したり、症状を和らげたりすることができます。
3-1.日常生活での工夫
規則正しい生活リズム
赤ちゃんとの生活は不規則になりがちですが、できる範囲で規則正しい生活リズムを心がけましょう。
特に睡眠は重要です。
nap timeを活用する:

赤ちゃんが寝ている間に、あなたも短時間でも良いので仮眠を取りましょう。家事は後回しにしても大丈夫です。
パートナーや家族に協力してもらう: 夜間の授乳や赤ちゃんのお世話を分担してもらい、まとまった睡眠時間を確保できる工夫をしましょう。
寝具を見直す:
枕の高さやマットレスの硬さが体に合っているか確認し、快適な睡眠環境を整えましょう。
適度な運動とストレッチ
軽い運動やストレッチは、血行を促進し、筋肉の緊張を和らげる効果があります。
ウォーキング:
赤ちゃんと一緒に散歩に出かけるのも良い気分転換になります。
産後ヨガやピラティス:

産後の体に合わせた無理のない運動を取り入れましょう。
肩甲骨ストレッチ: 授乳や抱っこで固まりがちな肩甲骨周りを意識的に動かしましょう。
1.両手を後ろで組み、肩甲骨を寄せるように胸を張ります。
2.首をゆっくりと前後左右に倒し、気持ち良い範囲で伸ばします。
首のストレッチ: 頭の重さを利用して、首をゆっくりと傾け、首筋を伸ばします。
食事と水分補給
栄養バランスの取れた食事と十分な水分補給は、体調を整える基本です。
バランスの取れた食事: 疲労回復に役立つビタミンやミネラルを積極的に摂取しましょう。鉄分不足も頭痛の原因になることがあるため、鉄分を多く含む食品(レバー、ほうれん草など)も意識的に取り入れましょう。
こまめな水分補給:

特に授乳中は脱水になりやすいため、意識的に水分を摂りましょう。水やお茶だけでなく、ミネラルウォーターもおすすめです。
リラックスできる時間を作る
心身のリラックスは、ストレス軽減に非常に重要です。
アロマテラピー: リラックス効果のあるアロマオイル(ラベンダー、カモミールなど)を焚いて、穏やかな香りに包まれる時間を作りましょう。
入浴:
湯船にゆっくり浸かることで、全身の血行が促進され、リラックス効果が高まります。
趣味の時間: 短時間でも良いので、好きな音楽を聴いたり、読書をしたりと、育児から離れて自分だけの時間を作りましょう。
産後の頭痛対策アイテム

手軽に使えるアイテムも活用して、頭痛を和らげましょう。
冷却シート・温熱シート: 頭痛のタイプに合わせて使い分けましょう。
アイマスク:

光を遮断し、目の疲れを和らげます。温めるタイプや冷やすタイプもあります。
ノンカフェイン飲料:
授乳中でも安心して飲めるハーブティーなどを活用し、水分補給とリラックスを両立しましょう。
4.薬を使用する際の注意点と医師への相談の目安

つらい産後の頭痛は、我慢せずに薬に頼ることも選択肢の一つです。
ただし、特に授乳中の場合は、赤ちゃんへの影響も考慮する必要があります。
4-1.授乳中の薬の使用について
一般的に、授乳中でも使用できる解熱鎮痛剤として、アセトアミノフェン(商品名:カロナールなど)やイブプロフェンが比較的安全性が高いとされています。
アセトアミノフェン: 母乳に排出される量が非常に少なく、乳児への影響はほとんどないとされています。
イブプロフェン: アセトアミノフェンと同様に、比較的授乳中でも安全性が高いとされています。
ただし、ロキソプロフェン(商品名:ロキソニンなど)は、母乳への移行が少量ながら確認されており、可能であれば使用を控えるか、医師や薬剤師に相談して服用タイミングを調整するなど慎重な判断が必要です。
市販薬を使用する際は、必ず薬剤師に相談し、授乳中であることを伝えて適切な薬を選んでもらいましょう。
また、薬の説明書をよく読み、用法・用量を守って使用してください。
4-2.医師への相談の目安

「この頭痛、いつまで続くんだろう」「もしかして何か他の病気?」と不安に感じたら、ためらわずに医療機関を受診しましょう。
特に、以下のような症状が見られる場合は、早めに医師の診察を受けることを強くお勧めします。
今まで経験したことのないような激しい頭痛
突然発症した頭痛
頭痛とともに発熱、手足のしびれ、ろれつが回らない、けいれんなどの症状がある
頭痛がどんどん悪化している、または改善しない
頭痛とともに視野の異常(二重に見える、見えにくいなど)がある
頭痛と同時に、気分の落ち込みや不眠など、精神的な不調が2週間以上続く(産後うつ病の可能性も考えられます)
日常生活に支障が出るほど頻繁に頭痛が起こる
これらの症状は、脳の病気やその他の重篤な病気が隠れている可能性もあります。
まずはかかりつけの産婦人科医に相談し、必要であれば脳神経内科や頭痛外来など専門の医療機関を紹介してもらいましょう。
5.産後の頭痛との上手な付き合い方

産後の頭痛は、多くの方が経験する一時的な不調であることが多いですが、育児中のママにとっては非常につらいものです。
完璧を目指そうとせず、時には周囲に頼ることも大切です。
5-1.助けを求めることの重要性

一人で抱え込まず、パートナー、家族、友人、地域の支援サービスなど、頼れる人に積極的に助けを求めましょう。
家事や育児の分担: 休息時間を確保するためにも、家事や育児を家族と分担しましょう。
地域の支援サービス: 産後ケアサービスや一時保育など、利用できるサービスがないか調べてみましょう。
ママ友との交流:

同じ悩みを抱えるママ友と話すことで、気持ちが楽になることもあります。
5-2.心と体を大切にするメッセージ
産後の体は、出産という大仕事を終えて、回復には時間が必要です。
焦らず、ご自身の心と体の声に耳を傾け、無理をしないことが何よりも大切です。
赤ちゃんのお世話で忙しい毎日ですが、ご自身を労わる時間も意識的に作りましょう。
産後の頭痛は、あなたの頑張りのサインかもしれません。
つらいと感じたら、決して一人で抱え込まず、適切なケアと周囲のサポートを得ながら、この時期を乗り越えていきましょう。
6.産後の頭痛に関する統計データ

産後の頭痛は多くの女性が経験する一般的な症状であり、様々な調査でその実態が明らかになっています。
産後女性の疲労状況: 2023年の調査によると、産後女性の91.9%が「疲れている」と回答しており、この割合は2021年の91.4%から微増しています。特に、産後0~2ヶ月の産褥期では94.2%の女性が疲労を感じていると報告されています。
産後女性の睡眠時間: 適切な睡眠時間とされる6時間以上8時間未満を取れている産後女性は39.6%にとどまり、28.2%が5時間未満の睡眠であると報告されています。これは、産後の睡眠不足が広範にわたる問題であることを示しています。
産後の片頭痛の再発: 妊娠中に片頭痛発作の頻度が減少すると言われる一方、出産後1ヶ月以内に半数以上の患者で片頭痛が再発するという報告もあります。これは、出産後のホルモンバランスの急激な変化が影響していると考えられます。
産後うつ病と頭痛: 産後うつ病は、気分の落ち込みやイライラだけでなく、頭痛や不眠などの身体的症状を伴うことがあります。気分の変調などを伴う頭痛が2週間以上続く場合は、産後うつ病の可能性も考慮し、医療機関への相談が推奨されます。
女性全体の身体の悩み: 2024年の調査では、女性全体の身体の悩みとして「よく眠れない」、「頭痛」、「身体の痛み」がそれぞれ100万人以上の増加を示しており、頭痛が広く経験されている症状であることがわかります。
これらのデータは、産後の女性が直面する身体的・精神的な負担の大きさを物語っており、産後の頭痛が単なる一時的な不調ではなく、総合的なケアが必要な問題であることを示唆しています。
7.まとめ
この記事では、産後の頭痛について、その原因、種類、対処法、そして予防策までを詳しく解説しました。
原因: ホルモンバランスの変化、睡眠不足、疲労、ストレス、脱水などが主な原因です。
種類: 緊張型頭痛と偏頭痛に分けられ、それぞれ特徴と対処法が異なります。
セルフケア: 規則正しい生活、適度な運動、十分な水分補給、リラックスできる時間を作ることが重要です。
薬: 授乳中でも比較的安全な薬がありますが、必ず医師や薬剤師に相談しましょう。
受診目安: 激しい頭痛や他の症状を伴う場合は、すぐに医療機関を受診してください。
周囲のサポート: 一人で抱え込まず、家族や周囲に助けを求めることも大切です。
産後の頭痛は、多くのママが経験する、ある意味「頑張っている証拠」でもあります。
この時期を乗り越えるためには、自分自身の心と体をいたわり、周りのサポートを上手に活用することが何よりも大切です。
あなたの笑顔が、赤ちゃんの成長にとって一番の栄養になります。
この記事が、産後の頭痛に悩むあなたの助けとなり、少しでも心穏やかな育児生活を送るきっかけとなれば幸いです。
この記事を書いた人
山下 こうすけ

わくわくボディクリニック代表 | 美容・健康業界の第一人者
2003年、セラピストとしてキャリアをスタートし、2010年に「わくわくボディクリニック」を創業。
独自に開発した20年以上の研究に基づく施術メソッドが高く評価され、現在では年間15,000人以上が来店する人気サロングループへと成長を遂げる。
また、その高い専門性と技術力が評価され、ミス・ジャパンの審査員も担当。
美容・健康に関するセミナー講師として、多くの女性の美と健康をサポートし続けている。
現在も施術の最前線に立ちつつ、最新の美容・健康トレンドを取り入れながら、多くの女性の「美」と「健康」をサポートし続けている。
