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産後クライシスを乗り越える!夫婦関係を深めるための完全ガイド

公開日: 2025.06.20 / 最終更新日時 : 2025.06.20 ミスコンレポート&コラム

「産後クライシス」という言葉をご存知でしょうか?

赤ちゃんが生まれて幸せいっぱいのはずなのに、なぜか夫婦関係に亀裂が入ってしまう現象を指します。

厚生労働省の調査によると、出産を機に夫婦仲が悪化したと答えた方は少なくありません。

これは決して珍しいことではなく、多くの夫婦が直面する課題なのです。

この記事では、産後クライシスとは何か、なぜ起こるのか、そして夫婦でどのように乗り越えていくべきなのかを詳しく解説します。

統計データも交えながら、皆さんが安心してこの時期を乗り越え、より深い夫婦の絆を築けるような具体的なヒントを提供します。


1.産後クライシスとは?なぜ多くの夫婦が直面するのか

1-1.産後クライシスが起こる背景にあるホルモンと環境の変化

産後クライシスとは、出産後に夫婦間の愛情が冷めたり、喧嘩が増えたりして、関係が悪化する現象を指します。

なぜこのような状況に陥ってしまうのでしょうか? 主な要因は、以下の3つが挙げられます。

  • 女性ホルモンの急激な変化

: 出産後、女性の体内ではエストロゲンやプロゲステロンといったホルモンが急激に減少します。これにより、感情の不安定さ、イライラ、気分の落ち込みなどが引き起こされやすくなります。これは「マタニティブルーズ」とも呼ばれますが、これが長期化すると産後うつにつながることもあります。

  • 睡眠不足と疲労

    : 新生児との生活は、昼夜を問わない授乳やおむつ替えなどで、慢性的な睡眠不足と疲労をもたらします。これにより、精神的にも肉体的にも余裕がなくなり、パートナーへの配慮が難しくなります。

  • 生活の変化と育児ストレス

: 自由な時間がなくなり、それまでの夫婦二人きりの生活から一変して、育児中心の生活になります。初めての育児に対する不安、責任感、そして思い通りにならないことへのストレスが蓄積され、夫婦間の小さなすれ違いが大きな溝になることがあります。

これらの要因が複雑に絡み合い、夫婦間に不満や不信感が募りやすくなるのです。

1-2.男性も無関係ではない!産後の夫の心理とは

産後クライシスは、女性だけの問題ではありません。

男性もまた、環境の変化に適応する中で様々な心理的変化を経験します。

  • 「蚊帳の外」感と孤立

    : 妻が赤ちゃん中心の生活になることで、夫は「自分は必要とされていないのではないか」という疎外感や孤立感を抱くことがあります。特に、授乳など女性にしかできない育児があるため、物理的に距離ができてしまうことも少なくありません。

  • 経済的なプレッシャー

: 家族が増えたことで、経済的な責任が重くのしかかるのを感じる男性も多いでしょう。これにより、仕事への集中やストレスが増し、家庭での精神的な余裕が失われることがあります。

  • 性の不一致

    : 産後の女性は、ホルモンバランスの変化や疲労から、性欲が減退することが一般的です。しかし、夫側はその変化に戸惑い、夫婦関係の危機と感じることもあります。コミュニケーション不足から、お互いの気持ちがすれ違ってしまう原因になりかねません。

これらの男性側の心理的変化も、産後クライシスを加速させる一因となり得ます。

夫婦がお互いの状況を理解しようと努めることが非常に重要です。


2.産後クライシスの具体的な症状

産後クライシスの兆候は、夫婦によって様々です。

しかし、いくつかの典型的なサインがあります。もし以下のような症状に心当たりがあれば、注意が必要です。

2-1.夫婦間のコミュニケーションの変化

  • 会話の減少

: 育児の話ばかりで、夫婦二人の会話が極端に減った。

  • 感謝の言葉がない

    : 相手への感謝の気持ちを伝えなくなった、または伝えられていないと感じる。

  • ネガティブな言葉の増加

: 相手への不満や小言が増え、建設的な会話ができない。

  • 無視や無関心

    : 相手の言動に対して、関心を示さない、または意図的に無視する。

  • 相手を避けるようになる

    : 一緒に過ごす時間を減らそうとする、または同じ空間にいることを避けるようになる。

2-2.感情のすれ違いと不満の蓄積

  • イライラや怒りの増加

    : 些細なことでイライラしたり、相手に強い口調で接してしまう。

  • 相手への期待と現実のギャップ

    : 夫(妻)がもっと育児や家事をしてくれると思っていたのに、そうではないと感じる。

  • 愛情の喪失感

    : 相手に対する愛情が薄れたと感じる、または冷めてしまったと感じる。

  • 夫婦間の温度差

    : 一方は育児に積極的だが、もう一方はそうではないと感じるなど、熱意に差がある。

  • 性的関係の回避

    : 身体的な接触や性的な関係を避けがちになる、またはそれが原因で不満が生じる。


3.産後クライシスかも?チェックリスト

以下の項目で当てはまるものが複数ある場合、産後クライシスに陥っている可能性があります。

  • 出産後、夫(妻)への不満を感じることが増えた

  • 些細なことで夫(妻)にイライラしてしまう

  • 夫婦の会話が育児や家事の連絡事項ばかりになった

  • 夫(妻)と一緒にいるのが苦痛に感じることがある

  • 夫(妻)に触られたくないと感じることがある

  • 育児や家事の負担が自分に偏っていると感じる

  • 夫(妻)が育児に無関心だと感じる

  • 夫(妻)から感謝の言葉がないと感じる

  • 夫(妻)への愛情が薄れたと感じる

  • このままだと夫婦関係が壊れてしまうかもしれないと不安になる


4.統計データでみる産後クライシスの経験率

  • 約6割のママが経験

株式会社カラダノートの調査(749人対象)では、62.3%のママが「産後クライシスを経験した」と回答しています。

  • 約7割の夫婦が経験

一部の調査では「子育て世代の約7割が何らかの形で産後クライシスを経験している」と報告されています 2

  • 3組に1組以上が経験

0~2歳の子どもを持つママ・パパ4,277人へのアンケートでは、35%が「産後クライシスを経験した」と答えています 7

産後クライシスの経験率は調査によって異なりますが、おおよそ35%~70%の夫婦が経験しているという結果が出ています。

特に「6割以上のママが経験」というデータは、産後クライシスが非常に身近な問題であることを示しています。


5.産後クライシスを乗り越えるための具体的なステップ

産後クライシスを乗り越えるためには、夫婦がお互いを理解し、協力し合う姿勢が不可欠です。

具体的な行動を積み重ねることで、関係を修復し、より強い絆を築くことができます。

ステップ1:現状を認識し、夫婦で話し合う時間を設ける

産後クライシスと向き合う第一歩は「認識」から

まずは、夫婦のどちらか一方でも「もしかしたら、私たちは産後クライシスに陥っているのかもしれない」と認識することから始まります。

その認識を共有し、冷静に話し合う時間を持つことが重要です。

  • 日時を決めて話し合う

    : 感情的になりやすいテーマなので、事前に「○月○日のこの時間に、夫婦関係について話し合おう」と日時を決め、落ち着いた環境で話し合いましょう。

  • 「私メッセージ」で伝える

    : 相手を責めるような「あなたは〜しない」という言い方ではなく、「私は〜と感じている」「私は〜してほしい」という「私メッセージ」で自分の気持ちを伝えます。例えば、「あなたは全く手伝ってくれない」ではなく、「育児でとても疲れていて、もう少し手伝ってくれると嬉しい」と伝えることで、相手も受け入れやすくなります。

  • 相手の意見を傾聴する

    : 自分の意見を伝えるだけでなく、相手の意見にも耳を傾け、理解しようと努めましょう。相手が抱えている不安や不満、要求にも寄り添う姿勢が大切です。

ステップ2:家事・育児の分担を見直し、負担を公平にする

産後の夫婦の不満の多くは「不公平感」から生まれる

産後クライシスの大きな原因の一つに、家事・育児の負担の偏りがあります。

特に、女性が「自分ばかりが頑張っている」と感じるケースが多く見られます。

  • タスクの洗い出しと可視化

    : 家事や育児のタスクをすべて書き出し、それぞれの担当を明確にしましょう。漠然と「手伝ってほしい」と言うのではなく、「お風呂の準備は夫、寝かしつけは妻」など、具体的に分担を決めることが重要です。

  • 「名もなき家事」にも目を向ける

    : 赤ちゃんの着替えの準備、ミルクの買い出し、予防接種の予約など、細々とした「名もなき家事」も意外と負担になります。これらのタスクもリストアップし、分担を検討しましょう。

  • 「察してほしい」をやめる

    : 日本人は「言わなくても察してほしい」という文化がありますが、産後は精神的余裕がないため、それは期待できません。具体的に「〜してほしい」と伝えることが大切です。

  • 完璧主義を手放す

    : 全ての家事を完璧にこなそうとすると、無理が生じます。手を抜けるところは抜き、家電や外部サービスなども積極的に活用することを検討しましょう。

ステップ3:夫婦の時間を意識的に作る

産後も夫婦は「恋人」であることを忘れない

育児が中心になると、夫婦二人の時間はどうしても減ってしまいます。

しかし、夫婦関係を維持・発展させるためには、二人の時間を意識的に作ることが不可欠です。

  • 短い時間でも二人きりに

    : たとえ10分でも、赤ちゃんが寝ている間に二人でコーヒーを飲む、一緒にテレビを見るなど、短い時間でも二人きりになる時間を作りましょう。

  • デートを計画する

    : 実家やベビーシッターに預けるなどして、定期的に夫婦二人きりで外出する機会を作りましょう。食事に行ったり、映画を観たりと、独身時代のようにデートを楽しむことで、夫婦の絆を再確認できます。

  • 感謝を伝え合う

    : 日常の中で、相手への感謝の気持ちを言葉にして伝えましょう。「いつもありがとう」「助かるよ」といった簡単な言葉でも、相手は嬉しいと感じるはずです。

  • スキンシップを増やす

    : 手を繋ぐ、ハグをする、キスをするなど、簡単なスキンシップから始めてみましょう。性的な関係が難しくても、日々の触れ合いは愛情を育む上で非常に重要です。

ステップ4:お互いの変化を受け入れ、尊重し合う

産後の夫婦は「別人」になったと考える

出産を経て、女性は母親として、男性は父親として、それぞれの役割と意識が大きく変化します。

お互いが「出産前とは違う別人だ」というくらいの気持ちで、相手の変化を受け入れ、尊重することが大切です。

  • ホルモンの影響を理解する

    : 特に女性のホルモンバランスの乱れは、感情の起伏に大きく影響します。男性は、そのことを理解し、妻の感情の波に寄り添うように努めましょう。

  • 育児観の違いを話し合う

    : 育児に対する考え方は、夫婦で異なることがあります。それぞれの育児観を尊重し、お互いの意見を聞きながら、歩み寄りの姿勢を持つことが大切です。

  • 自分自身の変化も受け入れる

    : 完璧な親になろうとせず、できない自分、疲れている自分も受け入れることが大切です。自分を大切にすることで、心に余裕が生まれ、相手にも優しくなれます。

ステップ5:必要であれば外部のサポートを求める

夫婦だけで抱え込まず、プロの力を借りることも視野に

産後クライシスが深刻化し、夫婦だけで解決が難しいと感じる場合は、躊躇せずに外部のサポートを求めることも重要です。

  • カウンセリング

    : 夫婦カウンセリングや家族カウンセリングは、専門家が第三者の視点から問題解決のサポートをしてくれます。感情的にならずに話し合いを進める手助けをしてくれるでしょう。

  • 地域の育児支援サービス

    : 市町村が提供する育児相談窓口や子育て支援センターなどを活用し、専門家のアドバイスや他のママ・パパとの交流を通じて、育児の不安やストレスを軽減しましょう。

  • 一時保育やベビーシッター

    : どうしても息抜きが必要な時や、夫婦でゆっくり過ごす時間を作るために、一時保育やベビーシッターサービスを積極的に利用しましょう。

  • 実家や友人のサポート

    : 頼れる人がいれば、積極的に協力を仰ぎましょう。完璧を目指さず、助けを求めることも大切なことです。


6.産後クライシスを乗り越えたその先に

産後クライシスは、多くの夫婦が経験する人生の大きな試練です。

しかし、この時期を乗り越えることで、夫婦の絆は以前よりもさらに強固なものになります。

産後クライシスを乗り越えることで得られるもの

  • 夫婦の絆の深化

    : 困難を共に乗り越えることで、お互いへの理解が深まり、より信頼し合える関係になります。

  • 新しい家族の形を築く

    : 親としての役割を確立し、夫婦二人だけでなく、子どもを含めた新しい家族の形を築き上げることができます。

  • 問題解決能力の向上

    : 夫婦で協力して問題を乗り越える経験は、今後の人生で訪れる様々な困難に立ち向かうための大きな力となります。

  • 自己成長

    : 親になることで、自己犠牲の精神や忍耐力、他者への共感力など、人間として大きく成長することができます。


7.まとめ:産後クライシスは夫婦成長のチャンス

産後クライシスは、決して珍しいことではなく、多くの夫婦が経験する一時的な期間です。

この時期は、夫婦関係を見つめ直し、お互いをより深く理解するための貴重なチャンスでもあります。

もし今、あなたが産後クライシスの渦中にいると感じているのなら、一人で抱え込まず、パートナーと話し合い、必要であれば外部のサポートも積極的に活用してください。

そして、焦らず、諦めずに、夫婦二人で歩み寄る努力を続けていくことが何よりも大切です。

この困難な時期を乗り越えることで、あなたの夫婦関係はより強固になり、家族の絆はさらに深まることでしょう。

未来の幸せな家庭を築くために、一歩ずつ前に進んでいきましょう。


この記事を書いた人

山下 こうすけ

わくわくボディクリニック代表 | 美容・健康業界の第一人者

2003年、セラピストとしてキャリアをスタートし、2010年に「わくわくボディクリニック」を創業。

独自に開発した20年以上の研究に基づく施術メソッドが高く評価され、現在では年間15,000人以上が来店する人気サロングループへと成長を遂げる。

また、その高い専門性と技術力が評価され、ミス・ジャパンの審査員も担当。

美容・健康に関するセミナー講師として、多くの女性の美と健康をサポートし続けている。

現在も施術の最前線に立ちつつ、最新の美容・健康トレンドを取り入れながら、多くの女性の「美」と「健康」をサポートし続けている。

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