つわりと赤ちゃんの性別の関係性はある?科学的根拠と迷信を徹底解説!
妊娠初期に多くの妊婦さんを悩ませる「つわり」。
その症状の重さから「もしかして、お腹の子の性別に関係があるの?」と気になる方も少なくないでしょう。
「つわりがひどいと女の子」「つわりが軽いと男の子」といった話を聞いたことがある方もいるかもしれません。
しかし、これらは本当なのでしょうか?
本記事では、つわりと赤ちゃんの性別の関係性について、科学的な視点と昔から伝わる迷信の両面から深く掘り下げていきます。
また、つわりと性別の関係性にまつわる様々な疑問や、赤ちゃんの性別がいつ頃わかるのかについても詳しく解説します。
1.つわりと赤ちゃんの性別:古くから伝わる言い伝えの真偽

「つわりがひどいと女の子が生まれる」「つわりが軽いと男の子が生まれる」という説は、かなり昔から語り継がれています。
実際に、周りの先輩ママからこのような話を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
しかし、この言い伝えに科学的な根拠はあるのでしょうか?
結論から言うと、赤ちゃんの性別はつわりのひどさによって決まるものではありません。
赤ちゃんの性別は、受精の瞬間に、父親から受け継ぐ精子に含まれる性染色体(XまたはY)によって決定されます。
XXで女の子、XYで男の子となるため、つわりの症状とは直接的な関係はないのです。
1-1.先輩ママたちの声から見るつわりと性別の多様なケース
実際に多くの経産婦さんに話を聞いてみると、つわりと性別の間には様々なパターンがあることがわかります。
「女の子だけど、つわりは全くなかった」
「男の子も女の子も産んだけれど、どちらもつわりがひどかった」
「つわりがひどすぎて入院するほどだったのに、男の子が産まれてきた」
「つわりが軽くて、男の子が生まれた」
「上の子の時はつわりがひどくて女の子、下の子の時はつわりが軽くて男の子だった」
このように、個人の経験談では、つわりと性別の関係性に一貫した傾向は見られません。
これは、つわりの症状には個人差が大きく、ホルモンの感受性や体質など、様々な要因が複雑に絡み合っているためと考えられます。
2.科学的視点から見るつわりと性別の関連性:ホルモンとストレスの影響
では、本当につわりと性別の関係性は全くないのでしょうか?
いくつかの興味深い研究結果も存在します。
2-1.hCGホルモンとつわり・性別の関連性

つわりの主な原因の一つとして、妊娠初期に急増するヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)というホルモンが挙げられます。
このhCGホルモンは、胎盤が形成される過程で分泌されるもので、妊娠を維持するために非常に重要な役割を担っています。
一部の研究では、女の子を妊娠している場合の方が、男の子を妊娠している場合よりもhCGホルモンの分泌量が多い傾向にあるという報告もあります。
hCGホルモンの分泌量が多いほどつわりがひどくなるとされているため、この点から見ると、間接的につわりと性別の関係性があるように思えるかもしれません。
しかし、これもあくまで統計的な傾向であり、個人差が非常に大きいことに注意が必要です。
hCGホルモンの分泌量とつわりの重症度には個人差があり、必ずしも高いhCGレベルが重いつわりにつながるとは限りません。
また、hCGホルモンの測定は、つわりの症状の予測や性別の判断には用いられません。
2-2.ストレスと赤ちゃんの性別:興味深い研究結果

さらに興味深い調査結果として、ストレスと赤ちゃんの性別に関する研究があります。
スペインのグラナダ大学の研究チームが発表した論文によると、「妊娠前や妊娠中に母親が強いストレスを受けると、女の子が生まれる可能性が約2倍になる」という報告があります。
この研究では、108人の妊婦さんの髪の毛に含まれるストレスホルモン(コルチゾール)の濃度と、生まれてきた赤ちゃんの性別の関係性を調べています。
その結果、ストレスホルモンの濃度が高い母親からは、統計的に女の子が生まれる傾向が強いことが示されました。
なぜストレスが性別に影響を与えるのか、その詳細なメカニズムはまだ完全に解明されていませんが、以下の可能性が考えられています。
受精環境の変化: ストレスによって母体の生理的な状態が変化し、Y染色体を持つ精子(男の子になる)よりもX染色体を持つ精子(女の子になる)が受精しやすい環境になる可能性。
初期胚の生存率: ストレスによって、初期の男の子の胚の方が女の子の胚よりも生存率が低下する可能性。
妊娠は、女性の体に大きな変化をもたらすだけでなく、社会的な立場やライフスタイルにも変化をもたらします。
これらの変化は、多かれ少なかれ妊婦さんにとってストレスとなることがあります。
ストレスが重なることでつわりがひどくなるケースもあるため、もしかしたらストレスと性別の間には、間接的ながらも何らかの関係性があるのかもしれません。
ただし、この研究もまだ大規模なものではなく、さらなる検証が必要な段階です。
3.古代の知恵と現代の科学:つわり・性別・安産にまつわる迷信

昔の人々は、現代のように医療技術が進んでいなかったため、様々な体の変化から未来を予測しようとしていました。
つわりと性別の関係性に関する言い伝えもその一つと言えるでしょう。
3-1.古代ギリシャの医師ヒポクラテスの性別判断
約2000年前の古代ギリシャの医師であり、「医学の父」と称されるヒポクラテスは、妊婦さんの顔色から赤ちゃんの性別を予測しようと試みていたようです。
彼は「お腹の赤ちゃんが女の子だと母親の顔は青白い。
男の子だと顔つきが健康的」と述べていたと伝えられています。
これは、現代の科学的な知見と照らし合わせると、非常に興味深い指摘です。
先述したグラナダ大学の研究で、ストレスが女の子の誕生と関連する可能性が示唆されていますが、ストレスによって顔色が悪くなることがあると考えると、ヒポクラテスの観察が、現代の知見と部分的に合致しているようにも思えます。
もちろん、これは単なる偶然の一致かもしれませんが、昔の人の鋭い観察力には驚かされます。
3-2.つわりがひどいと安産になる?
つわりと性別の関係性と同様に、つわりには「つわりがひどかった時は、出産は安産になる」という迷信も存在します。
しかし、これも科学的な関連性はほとんどありません。
つわりの重症度と出産の経過は、それぞれ別の要因によって左右されます。
出産の難易度は、赤ちゃんの大きさや位置、骨盤の形、子宮収縮の状況、母体の体力など、様々な要素が複雑に絡み合って決まります。
この迷信が生まれた背景には、つわりが長く続いた妊婦さんが、出産とともに辛い症状から解放される喜びを感じ、「これまでの苦痛に比べれば、出産の痛みも乗り越えられた」と感じた経験が影響しているのかもしれません。
精神的な解放感が、安産というポジティブな記憶と結びついた結果、このような言い伝えが広まった可能性も考えられます。
4.昔の人の知恵と現代の技術:性別判断の変遷

今でこそ、超音波検査(エコー)によってお腹の赤ちゃんの様子を立体的に見ることができ、性別も出産前にわかるようになりました。
しかし、昔はエコーなどなく、赤ちゃんが生まれるまで性別は全く分からないのが当たり前でした。
そのため、昔の人々は、つわりの有無や症状の重さ、お腹の出っ張り方(前に突き出ていると男の子、横に広がっていると女の子など)、妊婦さんの顔つきや体調など、様々な身体の変化や言い伝えを手がかりに、生まれてくる赤ちゃんの性別を想像し、楽しんでいたのでしょう。
これは、現代に生きる私たちから見ても、非常にロマンチックで、赤ちゃんの誕生を待ち望む親の気持ちは、昔も今も変わらないのだと感じさせられます。
5.赤ちゃんの性別はいつ頃わかるの?
昔とは異なり、現代では出産前に赤ちゃんの性別を知ることができます。
では、具体的にいつ頃から性別がわかるようになるのでしょうか?
5-1.超音波検査での性別判断
赤ちゃんの性別は、妊婦健康診査で行われる超音波検査のエコーによって判定されます。
男の子の場合は「おちんちん」の有無、女の子の場合は「外陰部」の有無を確認します。
一般的に、妊娠18週~20週あたりから、赤ちゃんの性別がわかりやすくなります。
この時期になると、赤ちゃんの外性器が十分に発達し、エコー画像でも確認しやすくなるためです。
ただし、赤ちゃんの向きや位置、エコー機器の性能、技師のスキルなどによって、見え方には個人差があります。
中には、もっと早くわかるケースもあれば、出産直前まで分からないケースもあります。
性別がわかると、ベビー用品の色を選んだり、名前を考えたりと、出産準備の楽しみがさらに増えますよね。
つわりがまだひどい時期かもしれませんが、赤ちゃんの性別がわかることで、待ち遠しさも一層増すことでしょう。
6.周囲の声に惑わされず、自分を大切に
昔からの言い伝えや、周りの人の経験談から、「つわりと性別の関係性」について色々なことを言われることがあるかもしれません。
特に、年配の方ほど、つわりやお腹の出方などで子供の性別を予想し、あなたに伝えてくることもあるでしょう。
つわりがひどい時は、心身ともに辛く、そうした言葉が余計に負担に感じられることもあるかもしれません。
しかし、前述の通り、つわりと性別の関係性には科学的な根拠はほとんどなく、あくまで個人的な経験や迷信の域を出ません。
大切なのは、周囲の声に惑わされず、ご自身の心と体の声に耳を傾けることです。
ストレスはつわりを悪化させる可能性もありますので、できるだけリラックスできる環境に身を置き、心穏やかに過ごすことを心がけましょう。
無理せず、休息をとり、栄養のある食事を摂ることが、赤ちゃんのためにもあなた自身のためにも最も重要です。
7.まとめ:つわりと赤ちゃんの性別は直接関係なし!大切なのは穏やかなマタニティライフ
本記事では、つわりと赤ちゃんの性別の関係性について、多角的に解説しました。
つわりと赤ちゃんの性別には、直接的な科学的根拠はありません。 赤ちゃんの性別は受精の瞬間に染色体で決定されます。
ただし、hCGホルモンの分泌量や、ストレスと性別の関連性を示唆する研究も存在しますが、これらはあくまで統計的な傾向であり、個人差が非常に大きいです。
「つわりがひどいと女の子」「つわりが軽いと男の子」といった言い伝えや、「つわりがひどいと安産」といった迷信は、昔の人の知恵や経験から生まれたものであり、現代の医学的根拠はありません。
赤ちゃんの性別は、一般的に妊娠18~20週頃の超音波検査でわかるようになります。
妊娠中のつわりは大変な時期ですが、ご自身の体調を第一に考え、無理せず過ごすことが何よりも大切です。
周囲の意見に振り回されず、情報に惑わされず、穏やかなマタニティライフを送ってくださいね。
そして、性別に関わらず、元気に赤ちゃんが生まれてくることを楽しみに待ちましょう。
この記事を書いた人
高橋 あい

わくわくボディクリニック 代表 / 結果にこだわるサプリメント開発者
2010年、女性の美容と健康に特化したサロン「わくわくボディクリニック」を創業。
自身の摂食障害によるマイナス22kgの体験をきっかけに、栄養学と腸内環境の重要性に着目した元祖麹菌サプリメント「ノーカウント」を開発。
「ノーカウント」は、ダイエット、美肌、腸活をサポートするサプリメントとして、全国250以上のエステサロン・治療院などで導入されるロングセラー商品へと成長。
美容・健康業界のプロフェッショナルからも高い評価を得ている。
また、2020年には神奈川県の未病スタイルアンバサダーに就任し、食生活改善セミナーや健康イベントなどを開催し、地域住民の健康増進に貢献。
現在も最前線で施術を行いながら、科学的根拠に基づくサプリメントの研究・開発・販売を継続。
美容・健康分野における革新的なアプローチを追求し続けている

