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「床上げ」っていつ?赤ちゃんを迎える準備と里帰り後の生活ガイド

公開日: 2025.12.06 / 最終更新日時 : 2025.12.06ミスコンレポート&コラム

ご出産、誠におめでとうございます!

新しい家族と生活をする準備は進んでいますか?

出産後、お母さんと赤ちゃんが退院して自宅に戻る際によく聞かれるのが「床上げ」という言葉です。

なんだか難しそうな響きですが、これは昔から大切にされてきた、お母さんの体と心の回復、そして新しい生活への移行をスムーズにするための大切な期間を指します。

「床上げ」の期間を適切に過ごすことは、産後のお母さんの体を守り、育児を気持ちよくスタートさせるための鍵となります。

この記事では、「床上げ」の具体的な意味から、最適な期間、そして里帰り後の生活を快適にするための準備について解説します。


1.そもそも「床上げ」とは?意味と期間の目安

考える

1-1.「床上げ」の本来の意味

古来の日本では、出産を終えたお母さんは、一定期間、敷きっぱなしの布団(床)の上で静養することが慣習でした。

この布団の上での静養期間を終え、通常の生活に戻る節目を「床上げ」と呼んでいます。

つまり、「床上げ」とは、産後の無理のない生活から、本格的な家事や外出などを含めた日常的な生活へと移行するための準備期間の終わりを意味するのです。

1-2.産後の体の回復:なぜ「床上げ」が必要なのか?

子宮

出産は、お母さんの体に大きな負担をかけます。

特に、子宮が元の大きさに戻る(子宮復古)期間や、出産でゆるんだ骨盤が回復する期間が必要です。

無理をすると、産後の肥立ちが悪くなる、体調不良が長引く、産後うつのリスクが高まるなど、さまざまな問題につながりかねません。

特に、産後1ヶ月健診で問題がないと診断されても、体の中は完全に回復しているわけではありません。

統計によると、産後うつは10〜15%の女性が経験するとされており(厚生労働省のデータなど)、身体的なケアだけでなく、精神的なサポートも「床上げ」の期間に欠かせません。

1-3.適切な「床上げ」の期間はいつまで?

カレンダー2

「床上げ」の期間に厳密な決まりはありませんが、一般的には、産後3週間から1ヶ月程度が目安とされています。

多くの場合、この期間に産後1ヶ月健診が行われます。

医師や助産師から「もう普通の生活に戻って大丈夫ですよ」と許可が出た時点が、形式的な「床上げ」の目安と言えるでしょう。

  • 産後すぐ〜3週間頃まで:極力安静に過ごし、家事などは最低限に留めます。

  • 産後3週間〜1ヶ月頃まで:徐々に軽い家事を始めたり、近所を散歩したりと、体を慣らしていく準備期間です。

  • 産後1ヶ月健診後:「床上げ」完了。本格的な日常(買い物、料理、長時間の外出など)に戻ります。

ただし、これはあくまで目安です。

お母さんの体調や出産方法(帝王切開の場合はさらに時間がかかることがあります)によって期間は異なるため、無理をせず、自分の体と相談しながら進めることが最も大切です。


2.「床上げ」期間の過ごし方:里帰り中・自宅での注意点

ポイント

2-1.里帰り出産の場合の「床上げ」

赤ちゃんとゴロゴロ

里帰り出産は、実家のお母さんなどに育児や家事を手伝ってもらえるため、産後のお母さんが静養しやすい理想的な環境です。

実家で「床上げ」の時期を過ごす際のポイントは以下の通りです。

1.徹底的な静養: 遠慮せず、可能な限り家事やその他の作業を任せましょう。主な役割は授乳と赤ちゃんの世話のみとし、十分な睡眠と休息を確保してください。

2.無理のない育児: 慣れない育児で疲労がたまりやすい時期です。赤ちゃんが寝ているときは、お母さんも一緒に横になるなど、意識的に体を休ませましょう。

3.体調の報告: 自分の体調(悪露の状態、痛みなど)は正直に家族に伝え、異変を感じたらすぐに病院に連絡できるよう準備しておきましょう。

2-2.自宅(里帰りなし)での「床上げ」

育児 パパ

里帰りせず自宅で「床上げ」の時期を過ごす場合は、ご主人やパートナーの協力が不可欠です。

  • パートナーとの役割分担:

食事: 宅配サービスの利用、作り置き、パートナーによる簡単な調理をメインにします。

宅配

家事: 洗濯や掃除などの体力を使う家事はパートナーに任せ、お母さんは授乳と赤ちゃんの世話に集中しましょう。

上の子のお世話(いる場合): パートナーや外部のサポート(ファミリーサポートなど)も活用して、お母さんの負担を減らしましょう。

ポイント: 産褥期(さんじょくき)の生活は、その後の健康に大きく影響します。産後6〜8週間は回復期間と意識し、「床上げ」後も急に無理をしないようにしましょう。


3.「床上げ」後の生活:注意したいキーワードとQ&A

「床上げ」が終わったからといって、すぐに元の生活にフルスロットルで戻るのは禁物です。

3-1.「床上げ」後に注意したいこと

チェック

1. 運動と体型戻し

「床上げ」直後から激しい運動は避けましょう。

「産後骨盤矯正」は気になる方が多いですが、医師や専門家の指導のもと、産後2ヶ月頃から、ストレッチや軽いウォーキングなど、無理のない範囲で始めるのが理想的です。

2. 湯船の入浴と外出

  • 湯船: 産後1ヶ月健診で悪露が完全に止まっていることを確認してからにしましょう。感染症予防のため、それまではシャワーで済ませます。

  • 長時間の外出: 近所への散歩から始め、徐々に時間を延ばしましょう。特に人混みは、赤ちゃんへの感染症リスクもあるため、長時間は避けます。

3. 夫婦生活(性生活)

「床上げ」後、体調が戻っても、産後1ヶ月健診で医師の許可が出てからにしましょう。体の回復だけでなく、お母さんの心の準備も大切です。

3-2.「床上げ」に関するよくある質問

Q&A

Q1.帝王切開の場合、「床上げ」の期間は長くなる?

A.はい、帝王切開の場合は、手術の傷の回復に時間がかかるため通常よりも1~2週間程度長く安静期間をとるのが一般的です。医師の指示に必ず従ってください。

Q2.「床上げ」期間中、上の子との公園遊びはOK?

A.基本的には、お母さんは極力安静に過ごすべきです。上の子のお世話はパートナーやご家族に任せ、難しい場合は短時間の散歩程度に留めましょう。長時間の公園遊びは本格的な床上げ後に再開することをおすすめします。

Q3.産後1か月経ったけど、まだ悪露が残っている場合は?

A.悪露が続いている場合は、子宮の回復が十分でない可能性があります。引き続き安静にし、産婦人科で必ず診察を受けましょう。


4.統計データで見る:産後の仕事復帰までの期間と現状

データ

「床上げ」を終え、育児中心の生活が落ち着くと、多くのお母さんが次に考えるのが仕事への復帰です。

いつ頃、どれくらいの期間を経て仕事に戻るのかは、個々のキャリアプランや家庭の状況に大きく依存しますが、公的な統計データからその一般的な傾向を知ることができます。

このデータは、ご自身の復帰時期を検討する際の具体的な参考情報となるでしょう。

4-1.産後、いつ仕事に復帰している?

立ち仕事

厚生労働省の「平成29年度仕事と育児の両立に関する実態把握のための調査」など、複数の調査結果を総合すると、産後の女性の仕事復帰までの期間には以下のような傾向が見られます。

復帰時期の最も一般的なパターン

  • 産後1年~1年半未満(約50%):育児休業給付金の支給期間、保育園入園のタイミングと深く関連しています。

  • 産後1年半~2年未満(約15%):延長後の育児休業の取得者が含まれます。

  • 産後1年未満(約10%):主に職場復帰を急ぐ必要のある方や、保育園に比較的早く入園できた方。

  • 産後2年以上(約25%):一度退職し、再就職した方や、育児に専念した後に復帰する方などが含まれます。

最もボリュームが多いのは、赤ちゃんが1歳になる前後(育児休業期間の終わり)で、半数近くの女性がこの時期に復帰していることがわかります。

4-2. 育児休業取得者の動向

虫メガネ

日本の育児休業制度では、原則として子どもが1歳になるまで休業が認められており、保育園に入れないなどの特定の理由がある場合は最長で2歳まで延長が可能です。

  • 復帰のタイミングは、「保育園入園」に大きく左右される:

    多くの地域で4月入園を狙うことが一般的であるため、お子さんの誕生日がいつであるかに関わらず、育児休業期間を調整して4月に復帰するケースが多く見られます。

  • 育児休業取得期間の平均:

    女性の育児休業取得期間の平均は、おおよそ11ヶ月〜12ヶ月前後となっています。これは、多くの方が制度上の最大期間(1歳まで)を活用していることを示しています。

4-3.復帰時の働き方

育児サポート

仕事復帰後も、育児との両立を考慮して働き方を変えるケースが一般的です。

  • 約70%の女性が勤務時間や形態を変更:復帰に際して、残業の免除や勤務時間の短縮(時短勤務)の制度を利用する女性が非常に多いというデータがあります。

  • 時短勤務の利用:特に子どもが3歳になるまで取得できる時短勤務は、仕事と育児を両立させるためのキーとなっています。これにより、保育園のお迎え時間に間に合わせるなど、生活リズムを大きく変えることなく、無理なく働くことが可能になります。

ポイント: 統計的に見て、産後1年程度での復帰が最も一般的ですが、これは制度の設計と保育環境に強く影響されています。ご自身のキャリアと子育ての方針に基づき、パートナーとよく話し合って最適な復帰時期を決めることが重要です。


5.まとめ:ご自身のペースで進める「床上げ」が成功の鍵

母と赤ちゃん

この記事では、床上げの期間、過ごし方、そして床上げ後の注意点について詳しく解説しました。

「床上げ」は、出産を乗り越えたお母さんの体が完全に回復するための大切な充電期間です。

他の人の話や、一般的な情報に惑わされることなく、ご自身の体調を最優先に、無理のないスケジュールで新しい生活へと移行してください。

そして、この貴重な時期を、ぜひ赤ちゃんとの絆を深める穏やかな時間として大切に過ごしてくださいね。

本記事のポイント

チェック2

  • 「床上げ」とは、産後の静養期間を終え、日常的な生活に戻る節目(目安は産後1ヶ月健診後)。

  • 産褥期(さんじょくき)の無理は、産後の体調不良や産後うつにつながるため、徹底的な静養が必須。

  • 里帰り・自宅を問わず、パートナーや家族との家事・育児の分担が成功の鍵。

  • 床上げ後も、激しい運動や湯船への入浴は徐々に再開し、焦らないことが大切。

この記事が、新しい家族との生活をスタートさせるお母さんの一助となれば幸いです。


この記事を書いた人

高橋 あい

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わくわくボディクリニック 代表 / 結果にこだわるサプリメント開発者

2010年、女性の美容と健康に特化したサロン「わくわくボディクリニック」を創業。

自身の摂食障害によるマイナス22kgの体験をきっかけに、栄養学と腸内環境の重要性に着目した元祖麹菌サプリメント「ノーカウント」を開発。

「ノーカウント」は、ダイエット、美肌、腸活をサポートするサプリメントとして、全国250以上のエステサロン・治療院などで導入されるロングセラー商品へと成長。

美容・健康業界のプロフェッショナルからも高い評価を得ている。

また、2020年には神奈川県の未病スタイルアンバサダーに就任し、食生活改善セミナーや健康イベントなどを開催し、地域住民の健康増進に貢献。

現在も最前線で施術を行いながら、科学的根拠に基づくサプリメントの研究・開発・販売を継続。

美容・健康分野における革新的なアプローチを追求し続けている

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