産後の「おろ(悪露)」完全ガイド:いつまで続く?色や量の変化と注意すべき異常を徹底解説

出産という大仕事を終えたお母さんの体に訪れる、最初の大きな変化の一つが「おろ(悪露)」です。
「いつまで続くのか不安」「この量や色は正常なの?」と、産後のデリケートな時期に一人で悩んでしまう方は少なくありません。
おろは、産後の体が順調に回復しているかどうかを教えてくれる大切なサインです。
本記事では、プロの視点からおろの基礎知識から、時期ごとの変化、異常のサイン、そして産後の過ごし方までを解説します。
1. そもそも「おろ(悪露)」とは?その正体と役割

産後、子宮から排出される分泌物の総称をおろと呼びます。
おろの正体は、主に以下のものが混ざり合ったものです。
子宮の壁からはがれ落ちた胎盤の残骸や膜
子宮内に残った血液やリンパ液
産道の傷から出る分泌物
1-1.なぜ「おろ」が出るのか?

出産直後、子宮はラグビーボールほどの大きさがありますが、そこから急速に元のサイズ(鶏卵ほど)へと戻ろうとします。
これを「子宮復古(しきゅうふっこ)」と呼びます。
この過程で、不要になった組織や血液が体の外へ押し出されるのがおろの仕組みです。
つまり、おろが出るということは、お母さんの体が一生懸命に「妊娠前の状態」へ戻ろうとしている証拠なのです。
2. 【統計データ】産後の体とおろの回復プロセス

おろの期間や量には個人差がありますが、一般的な回復の目安を知っておくことは安心に繋がります。
産後の回復に関する統計データ(一般的な傾向):
平均的な持続期間:

多くの経産婦・初産婦を対象とした調査では、おろが完全に消失するまでの期間は平均して4週間〜6週間(1ヶ月〜1ヶ月半)程度です。
子宮復古の速度: 産後直後の子宮の重さは約1kgですが、1週間後には約500g、4週間後には約100gへと激減します。この急激な変化に伴い、おろの性質も刻一刻と変わります。
母乳育児の影響:
母乳をあげることで分泌される「オキシトシン」というホルモンには、子宮を収縮させる働きがあります。統計的に、完母(完全母乳)に近いお母さんほど、おろの排出がスムーズに進み、子宮の戻りが早い傾向にあります。
3. 時期別:おろの色・量・状態の変化

おろは、時間の経過とともに段階的に変化していきます。
自分の状態と照らし合わせてチェックしてみましょう。
①産後3日目まで(赤色期)
出産直後は鮮やかな赤色のおろが出ます。
状態: 生理の多い時よりも量が多く、血の塊が混じることもあります。
注意点: 産後すぐは大きな塊が出やすいため、病院でナプキンを頻繁に交換してもらう時期です。
②産後4日〜10日目ごろ(褐色期)
鮮血から、少し落ち着いた茶色や褐色へと変化します。
状態: 量は徐々に減り始め、サラサラとした状態になってきます。
仕組み: 子宮の傷口が塞がり始め、古い血が排出されるようになります。
③産後10日〜3週間ごろ(黄色期)
赤みがほとんどなくなり、クリーム色や黄色がかったおろになります。
状態: 血液の混じりが減り、リンパ液や白血球が主成分となります。
におい: 血液特有の生臭さが消え、少し酸っぱいような独特のにおいに変わることがあります。
④産後4週間〜6週間(白色期)
透明に近い白っぽくなり、おりもののような状態に近づきます。
状態: 量もかなり少なくなり、1ヶ月検診を迎える頃には消失するのが一般的です。
4. 要注意!おろに関する「受診すべき」異常のサイン
多くのお母さんが経験するおろですが、中には感染症や子宮復古不全(子宮の戻りが悪い状態)を示す危険なサインが隠れていることがあります。
以下のような症状がある場合は、我慢せずに産婦人科を受診してください。
①大量の鮮血や大きな血の塊
産後1週間を過ぎても真っ赤なおろが続いたり、握りこぶし大のような大きな血の塊が出たりする場合は、子宮復古不全や胎盤遺残(胎盤の一部が残っている)の可能性があります。
②悪臭(強い膿のようなにおい)
おろには独特のにおいがありますが、「腐敗臭」のような強い異臭を感じる場合は、子宮内や産道で細菌感染を起こしている恐れがあります。発熱を伴うことも多いです。
③強い腹痛や発熱
後陣痛(子宮が収縮する痛み)は数日で治まるのが通常です。
それ以降も強い下腹部痛が続いたり、38度以上の発熱がある場合は、子宮内膜炎などの疑いがあります。
④おろが一度止まったのに、再び鮮血が出る
「もう終わったかな?」と思った数日後に、再び生理のような鮮血が出るケースがあります。
動きすぎによる一時的な出血のこともありますが、判断が難しい場合は専門家に相談しましょう。
5. おろが出ている期間の過ごし方とセルフケア

おろが続いている間は、まだ体力が回復しきっていないデリケートな時期です。
以下のポイントを意識して過ごしましょう。
5-1.清潔を保つ

おろが出ている期間は、細菌が子宮内に入り込みやすい状態です。
清潔な産褥ナプキンをこまめに交換する。
トイレの後は、シャワートイレや洗浄綿を使用して清潔を保つ。
おろが消失するまでの期間(1ヶ月検診でOKが出るまで)は、湯船に浸かるのは避け、シャワーのみにするのが原則です。
5-2.無理な活動を避ける

おろの量は、その日の活動量に比例することがあります。
「今日は調子がいいから」と家事を頑張りすぎると、止まりかけていたおろの色が赤くなったり、量が増えたりします。
これは「まだ休んで」という体からのメッセージです。
産後1ヶ月間は、できるだけ横になって過ごす時間を確保しましょう。
5-3.骨盤ベルトの活用

適切な位置で骨盤を支えることで、子宮の収縮をサポートし、おろの排出を促す効果が期待できます。
ただし、締めすぎは逆効果になるため、助産師さんに正しい位置を確認してもらうと安心です。
6. おろと「生理」の見分け方は?

産後1ヶ月〜2ヶ月ほどでおろが終わり、その直後に出血があると「これは生理?それともおろ?」と迷うことがあります。
おろ: 徐々に色が薄くなり、量が減っていく。
生理: 授乳状況にもよりますが、早い人では産後1〜2ヶ月で再開します。おろが一度完全に止まった後に、まとまった量の出血がある場合は生理の可能性が高いです。
ただし、自己判断は禁物です。1ヶ月検診時に医師におろの状態を確認してもらうのが最も確実です。
7. まとめ:おろは「母体回復」のバロメーター
おろは、新しい命を育み、出産という奇跡を成し遂げたお母さんの体が、元の健康な状態へと戻っていくための大切なプロセスです。
1.色は赤→茶→黄→白と変化していく。
2.期間は1ヶ月〜1.5ヶ月が目安。
3.異常(鮮血、悪臭、腹痛)があれば迷わず受診。
この3点を覚えておくだけで、産後の不安は大きく軽減されるはずです。
今は赤ちゃんのお世話で手一杯かもしれませんが、あなた自身の体も同じくらい大切にケアしてあげてくださいね。
この記事を書いた人
高橋 あい

わくわくボディクリニック 代表 / 結果にこだわるサプリメント開発者
2010年、女性の美容と健康に特化したサロン「わくわくボディクリニック」を創業。
自身の摂食障害によるマイナス22kgの体験をきっかけに、栄養学と腸内環境の重要性に着目した元祖麹菌サプリメント「ノーカウント」を開発。
「ノーカウント」は、ダイエット、美肌、腸活をサポートするサプリメントとして、全国250以上のエステサロン・治療院などで導入されるロングセラー商品へと成長。
美容・健康業界のプロフェッショナルからも高い評価を得ている。
また、2020年には神奈川県の未病スタイルアンバサダーに就任し、食生活改善セミナーや健康イベントなどを開催し、地域住民の健康増進に貢献。
現在も最前線で施術を行いながら、科学的根拠に基づくサプリメントの研究・開発・販売を継続。
美容・健康分野における革新的なアプローチを追求し続けている

